教育

自分にとって、教育とは、夢だ。

 

塾のアルバイトをしていた。

大学の1年秋からはじめ、2年冬で1度辞めた後、別の場所で、3年生の秋からもう一度始め、修士課程の2年生の3月まで続けた。

 

自分にとって、この経験は人生の目標を決めるのに大きなヒントになった。

 

自分の人生のゴールは、平たく大げさに言えば、誰かの人生を変えることだ。

24歳時点の若造の段階では、そう考える。

 

このように考えるようになったのは、前述の塾のバイトの影響が大きい。

 

大学1年生の秋からはじめた塾のバイトで、自分が入社して1か月ほどたったのちに、学年で下から1、2を争う、中学校3年生の女の子が入ってきた。

その生徒を教えた経験が今の自分の夢に与えた影響が大きい。しかし、最初は先輩の先生にかみついたり、すぐ怒ったりと大変な生徒であった。

さらに、シングルマザーで、3人兄弟の末っ子であり、塾にたくさん通わせるほどの金銭的な支援にも限界があるような家庭であった。しかし、一生懸命勉強し、公立高校に合格することができた。

その合格の理由は、受験までの期間の間で、彼女が一生懸命何かをやる事の楽しさに気づけたことだと思う。

毎日のように塾に自習にきて、塾長や、自分と話し、わからないところは、マンツーマンで指導する。

最初は漢字の練習のような単純作業であったが、昨日よりできるようになっていることが彼女の原動力になったと思う。

 

さらに、合格した後も、自分でバイトをし、塾代を稼ぎ、塾を続けてくれた。

高校に入ってからは、授業もしっかりと受け、テストでも80点以上が取れるようになったといっていた。

塾に来た当初はかなり荒んでいた彼女が、この1年で努力することの楽しさに気づいてくれた嬉しさみたいなものは自分にとっても、かなり大きな喜びがあった。

 

じゃあ、教職員になればいいのではないかと。

しかし、ただの教職員では、つまらない。

 

そこで、今までの経験が生きてくる。

自分は、中高と陸上の長距離を続け、大学3年生からコロナ禍でピアノを始め、好きだったKing Gnuを弾き語りをし、大学4年から修士2年生までの研究をし、学術論文誌も1本査読に出した。

 

このように今までいろいろなことをやってきたが、これらに必要なものは、意外にも共通しているような気がしている。

少なくとも、共通の部分はある。

 

自分の夢は、この共通な部分を明確にし、それを教えることだ。

教えるうえで、自分に社会的地位があり、さらに生徒(といういい方が正しいかわからないが)が頑張れるものがいいと考えるし、自分にとってあっている教え方だと思う。(だれかと同じ目線でやってみることが。)

 

だから、社会人になって最初の目標は、自分の社会的地位を上げること、そして、それを使って教えられるものをより明確にしていきたい。

 

また、この今まで感じてきた、できないことができるようになった、周りの成長への喜びを決して忘れずに胸に刻み、悠々と生きていこうと思う。